変わらない世界
この時、私は少し期待していた。
少し違った自分をみてほしい…。

ウェイトレスの女の子達はみんな、いつもと違った髪型をしていた。
それを見て私は少し後悔した。いつもと違ったモノを着ているのに今日という日くらい髪に気をつかえばよかった。

まだ時間はある。
ツインテールの髪をほどいてブラッシングした。
長い髪は1年前から伸ばし続けていたため、腰より少し上のところまで伸びていた。
長い黒髪はより一層、大人びた姿に見せる。


私は慣れない作業の中、必死に頑張った。
午前中はたくさんの人が喫茶店に立ち寄ってくれた。

しかし、その中には柴田先生はいなかった。


1番来て欲しい人がいなくて心が落ち着かなかった。


先生は今何をしてるんだろう--…
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