変わらない世界
お昼の時間。
休憩が入ったから私は昼食をとることにした。
他のクラスの文化祭の出し物も見てみたいし。
何処かをうろついていたら先生にも会えるかもしれない。

早く先生に会いたいという気持ちが強くなるほど足が早くなる。


それからというものの、必死に先生を探し回ったが結局先生の姿は見られなかった。

結局、私は午後の仕事に戻ることとなった。
お客の出入りは午前中よりもはるかに増えていた。
私はクラスの女の子に先生を見なかったか聞いてみた。


「えっさっき来たの?」


どうやらすれ違いになっていたようだ。
柴田先生は私が休憩をとった時間に喫茶店に訪れたらしい。

私は周りに分からないように小さく溜息をついた。
それからは仕事を終えると真新しいブラウスを制服に着替えた。

文化祭1日目は先生に会えずに終わった。
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