彼氏と彼女。
「――…大、丈夫です」


私は力いっぱい頷く


「――…今更やめてって言っても俺、止まらないからね」


「え―――…っ!?」



驚く暇もない間に、あっという間に彼の唇が重なった



初めてのキスに思わず目をかたく瞑る


ぎゅっと彼の服を掴みながら、どう返せばいいか分からないままで



「―――…んっ、は」



だんだんと深くなってきて、苦しくなってくる



―――…限界



そう思ったのに



「――…っ!?」



さらに深くなって、思わず私は目を見開いた






何、これ



これがキスなの?





「~~~っ!」



苦しくて、彼の胸を軽く叩くけどびくともしなくて。



だんだんと目に涙が溜まってきた








――――…怖いっ







「やだっ――…!!!」





気づけば私は、思いっきり早河くんを押し離していた
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