徒花と蝶
あとがき
こんにちは、はじめまして。
桐原綾華と申します。
この度は『徒花と蝶』をご覧くださり、ありがとうございます。
本作においては、『あのときこうしていれば』と誰もが思うフレーズから生み出しました。
一時一時の選択で未来は左右するということを描きたくて。
不倫によって傷心の花楓が、田舎に帰ってというところからスタートしますが、これもその選択の一つです。
もしも実家に帰ることをしなければ、祐輔とは会わなかったでしょう。
不倫を止めて、落ち着いてから実家に帰っていれば、もしかしたら祐輔とくっついていたかもしれません。
選択によって、様々な未来があるということは、本当にすごいことだなといつも思っています。
選択によっては出会う人間も変わってきます。
一期一会とはこういうことなのだなあとしみじみと感じている今日この頃です。
そんな長ったるい解説はこれまでにして、タイトルのお話をさせてください。
章の名前はあえて繋がるように章のタイトルをつけています。
また、章のタイトルにおいて、華と花があるのにも意味があり、華は恋情、花は友情を指しているつもりです。
兎にも角にも、皆様ひとりひとり、生きている限り選択することばかりです。
『あのときこうしていればよかった』と思わない人生なんて、私はないと思っています。
あっても、わずかの人だと思います。
少しでもその“わずか”に入れるように、目の前のことに目を逸らさないでください。
長いあとがきになりましたが、
本作を読んでくださいすべての皆様に感謝を込めて。
2016.8.30 桐原綾華