椅子〜やりすぎたイジメ〜
相川は信じられない、と言った様子で

髪の毛をかきあげる。

『大体、あんたなんてビビらす価値もないわ。

南雲さんを殺したのは、本当だし、

殺したことの理由は特にないわ』

ニッコリと可愛らしい笑みを浮かべたまま、

相川が淡々と答えた。

【殺したことの理由は特にない】。

この言葉は、もう既に相川が狂ってしまっていることを表すのには十分すぎた。
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