余命一年の少女に恋をする
放課後。皆帰ったり部活行ったり、そんな時間。
携帯を教室に忘れたことに気付き戻る。

まだ誰かいるんだ。
教室から人影がみえた。
俺はどんな顔して入ろうかな、なんて考え自然に入ろうと決めた。
よく考えたら、俺ここのクラスだしそんなに気にする必要あるのか、とも思ったが。

「いやー携帯わすれちゃってさ・・・」
携帯忘れた、そう言いかけた。すると、そこにいたのは窓辺をみてる彼女だった。

俺の声にゆっくり振り向くと「相沢君」とまた微笑んだ。
彼女の目には泣いた跡があった。

「どうしたの?」
そう聞くとすぐに「何が?」と笑顔を崩さずに言う。
「泣いてた?」
俺は彼女を見つめていうと、彼女は静かに頷く。
「恥ずかしいところみられちゃった」
無理して笑顔をつくる彼女に何故だかむかついた。
「無理して笑うなよ」
冷たく言い放つと驚いたような目で見てくる。
彼女の目には涙がたまってて、小さく「うぅ・・・」と泣き始めた。

「でさー」
「それまじ?」
近くから男子生徒の声がしてこっちに来ると思い咄嗟に抱きしめる。
通りかかった男子生徒は「リア充め」と吐き捨て通り過ぎた。
「日向君・・・?あ、ありがとう」
潤んだ目で俺を見上げる彼女をみて、

「俺、お前のこと好き」
告白した。


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