太陽の君と月の私

少し困った顔をしながら一歩一歩こっちに近づいてくる彼

そんな彼に”ここ私の定位置でもあるから、”なんて言ってしまおうかと思ったけれど


そんなことを言ってめんどくさいことになったら困る
ここは年下の私が引くべきだろう

「そう、それはごめんなさい。じゃあもう行きますね」

さっさと開けたばかりのお弁当箱をまとめると立ち上がる

そのまま陽大先輩の横を通り過ぎようとした瞬間彼によってがっしりと腕を掴まれた


”!?”

その行動に驚いて声を出せないでいる私に

「あんたも食べてないんでしょ、どーせだし一緒に食べればよくない?」
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