太陽の君と月の私
「いいじゃん、もう部屋出るしそれより遅刻しちゃうから先行くね」
「もぉ、ほんと変わってるわねぇ」
かわってて悪かったわね、と心の中で毒づきながら
まだ渋い顔をした母をおいてさっさとリビングへと足を進めた
「お〜おいしそ」
リビングへ降りると
ダイニングテーブルの真ん中にちょこんとおかれた朝食、それを牛乳で一気に流し込む
「ぷはぁ、よし」
早足で玄関に向かって下駄箱の上に飾られている家族写真の前で手を合わせると、
今日も平和に過ぎますように…
そうねがってから家を出るのが私の日課。
「いってきまーす」