太陽の君と月の私

「だ、だけど…」

急にそんなこと言われても‥
先輩にこれ以上迷惑を掛けたくないし、それにそんなとこ誰かに見られたら恥ずかしい‥
なかなか納得できない私にしびれを切らしたのか  

”じゃあ明日桜野公園で”

そう言って先輩は出て行ってしまった…

そんな、強引。勝手すぎるよ

先輩が出て行って一人になった非常階段は
さっきよりも一層虚しさがまして、なんだか私までここに居たたまれなくなってきた

「はぁ、帰ろ」

落ち着くために非常階段に行ったのに先輩の言葉が胸に刺さって余計に落ち込む

たしかに私は今までなにも努力していない
でもさ、走るのって努力すれば速くなるの?
そんなの私にできるの?
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