太陽の君と月の私
「はぁはぁはぁ‥先輩っもうむちゃですよ」
座り込んで必死に息を整えてる私に対して全くというほど息を切らしてない先輩
「ごめんなっつい。でも気持ちかったろ?」
「速すぎます!それに手が気になりました」
「ぷっあははは」
思ったことをそのまま言っただけなのに何故か私の目の前でお腹を抱えて大爆笑する先輩
「な、なにがそんなにおかしいんですか!もうっ一所懸命ついてったのに」
せっかく頑張って走ったのになんでか笑われて泣きそうになる
「っそだよな、ごめんな。でもなんか正直なとこがかわいくて」
夕日に照らされながらそんなことを口走る先輩はきっと確信犯だ
そのまま真っ直ぐ私の方へ来るとまだ座り込んでいた私の頭に手を添えて
”頑張った頑張った”
なんてまるで子供をあやす大人のようにクシャクシャと頭を撫でてくる
「先輩ずるいっ…」
こんなことされたの初めてだから、凄く嬉しい
それと同時に心臓が小さくドキッと跳ねてまた心がモヤモヤする
最近先輩といるとよく感じる胸のざわめき
一体何なんだろうこの気持ち