太陽の君と月の私
半ば呆れた結月の声に笑顔で返せば、まだ襟元を仰いでいる彼女もこっちをむいて小さく笑ってくれた。
彼女ーー結月(ゆづき)はこの高校に入ってから一番仲のいい友達で、少し天然パーマな髪を上でまとめてお団子にしている
いつも笑顔と元気がもっとーな結月は私とはまるで正反対の人物でその整った顔と明るい性格は男女ともに人気が高い
「そーいえばさ?もうすぐだっけ、月の嫌いなスポーツ祭があるの」
「えぇ!?あー!もー忘れてたのに」
来週から6月に入ることもありもうすぐはじまるスポーツ祭の練習は私が大嫌いな授業の一つでもある
「あぁもー来週にならなくていいよ~」