君×私×彼
緑軍対黄軍が終わると

次は紫軍対赤軍が始まった



青軍まだだ!

今のうちに空き瓶持ってこよう!

そうすれば俊を見れるしね



私は急いで用具室へ向かった



歓声が後ろから聞こえる



私もあの中に入って応援したかったなぁ

だってせっかくおそろいの格好までしたんだし

俊のことだって応援したいし


この体育祭を思いっきり楽しみたかったなぁ



なんたって

柳田先生から離れていられる

最高な日なんだもん



今日一日、役員の仕事で走り回っていて

まだ先生には会ってない


見かけはしたけど話してない



もっと楽しみたいのになぁ

よし、早くこれ運んで皆のとこに戻ろう!



「って、瓶めっちゃある…」



私の前に現れた空き瓶は

ダンボールの中に詰められて入っていた


全部で十本以上ある


空き瓶といっても

ガラスの瓶に変わりはないし、やっぱり重い



これ私に運べるかな


ううん、迷ってる暇なんてない


青軍が始まっちゃう




私はダンボールを抱えて用具室を出た



これ意外といけるかも

重さに慣れてきて、そんなことを思っていた


あと少しで本部テントに着くという時

何かが私を邪魔した



身体は前のめりになって

バランスを取り直すことができず

ダンボールに入った瓶と一緒に

私はそのまま地面に叩きつけられた
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