【短】動き出した世界
廊下で足音がした。
無機質な空間に私のもの以外の足音は目立って聞こえてくる。
段々と近く足音に私は廊下を静かに振り向く。
教室の廊下側の窓にその足音の主がちらりと写る
それは男性教師だった。
この男性教師は1年生の数学を担当している。
"柴田裕樹"という名前だったはず。私達3年生とは特別関係のある人物ではない。
時々、廊下ですれ違う時に挨拶をする。
ただそれだけの関係-…
「帰らないの?」
先生はそう言って教室のドアを開けた。
無機質な空間に私のもの以外の足音は目立って聞こえてくる。
段々と近く足音に私は廊下を静かに振り向く。
教室の廊下側の窓にその足音の主がちらりと写る
それは男性教師だった。
この男性教師は1年生の数学を担当している。
"柴田裕樹"という名前だったはず。私達3年生とは特別関係のある人物ではない。
時々、廊下ですれ違う時に挨拶をする。
ただそれだけの関係-…
「帰らないの?」
先生はそう言って教室のドアを開けた。