サマー・タイム
『さあ、料理も出来たし、机に運ぼうね。』
お母さんも途中から参加で、手伝う。
『今日は、夏妃ちゃんも手伝ってくれたから、たのしかったわ。』
おばあちゃんも嬉しそうだ。
”いただきまーす”
みんなで手を合わせてる。
『美味しい。』
お母さんが一言いう。
「うん。ゴーヤも美味しい。」

そうね~。っと、おばあちゃんも笑ってる。
天ぷらもサクサクで美味しい。
デザートにケーキも食べた。
ちょっと恥ずかしかったけどバースデーソングも歌ってくれて。

『今日は、泊まっていっていくかい?』
おばあちゃが聞いてきた。
「お母さん明日休みだったけ?」
『うーんと。』
スケジュール帳をめくってる。
『明日まで休みだけど、夏妃はいいの?予定とかは。』
「明日は、アキのお母さんのとこにいく約束があったけど、昼からだから…。大丈夫。」

『そう。なら、今日はゆっくりしていこう~』
お母さんが背伸びをしながら、答える。

受験勉強も進めないとだな。
でも、その前に…。

「おばあちゃん~、ちょっとヒマワリ見てくるね。」
サンダルを履いて、庭に出る。
日差しが眩しい。

大きなひまわりたちが沢山並んでた。
「やっぱ、これだなあ。キレイ。」
青空と、黄色いヒマワリが似合う。
木陰にしゃがみこみ、ぼーっと見つめる。
今日は誕生日だけど、いつもみたいにアキにはおめでとう。って言ってもらえないや。
こんなにキレイなのに、一緒に見ることも叶わない。
「はぁ。」
ため息が出る。




< 11 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop