隣にいたのはあなただった
第1章:朝顔の記憶
蒸し暑くて目が覚めた。タイマーにしておいたクーラーは稼働していない。背中にうっすらと汗をかいていたからか、いつの間にかお腹にかけておいた布団をベッドの下へ追いやっていたようだ。暑さの原因である窓は閉め切ったままで、外からは蝉の鳴き声が五月蝿く聞こえた。私は重い身体を起こし、窓を開ける。よりいっそう蝉が五月蝿かったが、風が心地よかった。
「なんかよく寝た気がするなぁ」
目に入る夏の眩しい日差しが、なんだかとても懐かしく感じたのだ。昨日は何時に寝たのだろう。いつものようにスマホをいじっている間に寝てしまったのだろうか。
さっきまで寝ていたベッドに目をやると、自分のスマホともうひとつ見覚えの無いシルバーのスマホが置いてあることに気が付いた。
「あれ?誰のだろう」
手にとって確認してみるが全くこれが誰の物で、どうしてここにあるのか思い出す事ができない。
「雛子!!お母さん仕事に行ってくるけど、まだ起きなくていいの?今日授業でしょ?」
玄関から二階の私の部屋に言ったであろうお母さんの声が聞こえた。時計を見ると家を出なければいけない時間が間近に迫っていた。
「やば!!今起きたー!!」
お母さんには聞こえていないだろうが一応返事をして、急いで部屋を出る。シルバーのスマホはベッドの上に放り投げた。今日もいつも通り電車にギリギリ間に合うだろうか。
「なんかよく寝た気がするなぁ」
目に入る夏の眩しい日差しが、なんだかとても懐かしく感じたのだ。昨日は何時に寝たのだろう。いつものようにスマホをいじっている間に寝てしまったのだろうか。
さっきまで寝ていたベッドに目をやると、自分のスマホともうひとつ見覚えの無いシルバーのスマホが置いてあることに気が付いた。
「あれ?誰のだろう」
手にとって確認してみるが全くこれが誰の物で、どうしてここにあるのか思い出す事ができない。
「雛子!!お母さん仕事に行ってくるけど、まだ起きなくていいの?今日授業でしょ?」
玄関から二階の私の部屋に言ったであろうお母さんの声が聞こえた。時計を見ると家を出なければいけない時間が間近に迫っていた。
「やば!!今起きたー!!」
お母さんには聞こえていないだろうが一応返事をして、急いで部屋を出る。シルバーのスマホはベッドの上に放り投げた。今日もいつも通り電車にギリギリ間に合うだろうか。