この島で僕ら
俺は席に座った。「うち朝日 柚子。よろしく!」さっきの彼女が話しかけてきた。「あぁ。」クラスのやつなんてどうでもいい俺にとって名前はなんでもよかった。「なんか気悪いけん。いっつもそうやってぶすっとしとるんね。」「は?」意外な言葉に俺は朝日を見た。彼女は俺を睨んでいた。朝日はこう続けた。「仲良くする気がないんやとしても、よろしく言うんは当たり前。人としての常識や。」その言葉には何も返せなかった。