a・ri・ki・ta・riな雨の物語
少しでも癒されたんなら、良かったと思う。
 公平への想いがダメになったことと、単純
ミスしたという事実が、森田さんのプライド
を、きっとボロボロにしたと思うから。
 そっけない態度とってしまったけど、ちゃ
んとわかってた。公平が、そんなこと出来な
いこと。幸か不幸か公平の行動がわかって
しまう。ここは普通だったら、怒るとこなの
に一緒に過ごした期間が長すぎて、理解で
きてしまう。
 「公平の行動がわかるよ。むしろほったら
かして帰る人だったらいやだよ。偉そうだけ
ど、森田さんが望んだことなら、それで気持
ちが落ち着くなら構わない。私どんなことあ
っても公平のこと好きだから」
 わっ何言ってんだろう・・・
 顔が熱くなってきた。
 こんなこと言うつもりなかったのに、恥ず
かしくて、顔上げれない。
 丁度、電車がホームに入ってきた。
< 150 / 206 >

この作品をシェア

pagetop