a・ri・ki・ta・riな雨の物語
ゃぐちゃで、早くも泣きそうになってしまっ
た。
 「アメリカなんてね、キスくらいどぉーっ
てことないのよ。挨拶と変わらないわよ」
 「ここは、日本なんだから」
 この程度の反撃しかできない・・・
 「最後のキスくらいさせてくれても、いい
じゃない」
 ほっぺを押さえて、うつむいたままの私に
瞳が、ぽつりと言った。
 「最後・・・?」
 「公平は、あんたのこと選んだのよ」
 そう言いながら、今度は、瞳のほうから私
の視線を外した。
 最後のキス・・・雨の遊園地が浮かんだ。
 「高校の頃から、なんとなくわかってた。
公平が1番愛してる人が、私じゃないこと。
それでも、あいつのこと好きだから、離れ
られなかった。公平は、やさしいし、男気が
あるから、付合うって言ってくれた以上ちゃ
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