a・ri・ki・ta・riな雨の物語
いか、努力の仕方が、わからなくなっていた
 だけど、ちゃんと向き合えば、これも普通
の出来事に変わる。
 そんなふうに思えるなら、乗り越えられる
 「香奈・・・強引だけど、出来るかな。勝
手に赤い糸引っ張って、あげくに、今度は、
ほどけないように、かた結びにしようかな」
 心が、公平で溢れてる。
 「いいんじゃない。それもありで」
 香奈がいつもの笑顔で答えた。
 「ねぇ、美和。美和が自信失いかけてたこ
とだけど、前田くんはね、美和のこと大切過
げて、キスより先になかなか進めないって言
ってたわよ。おまけに美和は、久しぶりにあ
っても、高校の頃とちっとも変わってなくて
だからよけいに、下ネタ苦手だった頃の美和
思い出すって。美和には言うなって言われて
たけど。前田くんは、エロそうに見えて、そ
んなとこ、今時めずらしいほど、純粋だから
美和は、愛されてるんじゃないの」
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