a・ri・ki・ta・riな雨の物語
るつもりなら、来なくていいからって・・・
 最後に、余計なこと書いてしまった。
 東京はよくわからなくて、でも公平が、本
社のすぐ近くに、公園があって、そこでお弁
当買って食べてたなんて言ってたの思い出
したから、私も、本社の場所くらいわかるし
その公園を指定した。
 東京の空は、曇りだった。
 指定した公園は、丸の内のオフィス街の中
心に、ビルに囲まれて存在していた。
 思いのほか広くて、緑に囲まれていた。
 すぐそばに、公平がいる本社ビルも見える
 
 どのくらい、時間が過ぎたのか・・・
 あたりに、雨の匂い感じたら、ポツポツと
大粒の雨が地面を濡らし始めた。
 埃っぽい都会の雨は、涙になって落ちてい
った。
 約束の時間とっくに過ぎてるのに、公平は
来てくれなかった。
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