a・ri・ki・ta・riな雨の物語
 「私、持ち出してなんかいません」
 なにこれ?。この展開
 「でも、現に、フロッピーがないんだよ。
それに、君は以前からぼくのこと嫌ってる
みたいだし、嫌がらせなんかしたんじゃない
の。怪しいよ」
 嫌ってたって、あからさまに。そりゃあ、
そうだけど。それにさっきから、怪しいと
か、嫌がらせとか、もうあったまにきた!
 「あのですね・・・」
 そうとうムカついてる、わたしの声をさ
えぎって
 「こいつは、そんなことしませんよ。そ
らにオレも残業してました」
 きっぱり言ってさらに続ける公平。
 「大切なフロッピーなら、カギかけて保管
してたでしょう」
 そう言われたとたん、佐野主任の顔色が
変わった。もしかして、カギ掛け忘れ?そん
なことおかまいなしに、公平は続けた
 
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