女子高生が白狐の許嫁!?
「・・・悪い。少し手間どった。

音春は無事か。」

「・・・あぁ。あそこですやすや寝てる。」

「・・・そうか。

おい、白夜。あいつを頼む。」

「・・・言われなくてもそうしますー!」

その声と、同時に李斗が音春を包んでいた壁を解く。

ぐっすり眠る音春に近づく白夜に、

黒い無数の紐らしきものがものすごい勢いで襲いかかる。

そして瞬く間に白夜の体を締め付け、宙に浮かぶ。

そして同時に、音春に強い結界がはられる。

「・・・っ、な、んだよこれ」

紐を振りほどこうとする白夜に李斗は叫ぶ。

「白夜、無理に動くな!

その紐の先には強い猛毒が仕込まれてる。

皮膚に触れれば恐らく即死だ。

くそっ、さっき俺が呪文を解いた一瞬の隙に・・・」

即死という言葉で白夜の動きがピタリと止まる。

「・・・李斗、どうする。」

冬青は李斗の命令を待つ。


「・・・まずは白夜を封じている毒鞭をぶっ壊す。

あの毒鞭を壊さねぇと恐らく

音春を覆ってる結界が壊せない。」
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