女子高生が白狐の許嫁!?
「・・・仲間の目の前で死ぬなんて、

かわいそうだねぇ、冬青くん。」

嫌味っぽくそう言うと、冬青の体へと剣を向ける。

「・・・やめろ、綾乃坂!!


・・・おい、やめろ!」

紐に縛られ、身動きが取れない白夜は

声を潰しながら、必死で止めようとする。

が・・・その声は綾野坂には届かない。

「・・・とどめだ、冬青!死ねぇぇぇぇぇぇ」










「・・・死ぬのはお前だ、綾乃坂。」

「・・・奴を貫きなさい、

瞬獄殺(しゅんごくさつ)!」

聞きなれた低い声と、高く響く声。


「・・・カオル、李斗!」

「っ、くそ。

お前、万桜は・・・」


「・・・さぁね、今頃心肺停止にでもなってるんじゃないかしら〜?」

余裕そうに話すカオルの顔には、

たくさんの傷が入っていた。
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