女子高生が白狐の許嫁!?
「間に合わなかった・・・な、カオル。」

「うん、音春ちゃん大丈夫・・・じゃないわよね。」

2人の無念の声が廊下に響く。


そして、2人は李斗の部屋へと向かった。

すると、李斗を見たカオルは怒りが頂点に達した。

「李斗、あんた、なにやってんの!

音春ちゃん何回泣かせば気が済むの!」

それに白夜も便乗する。

「そうだぞ、李斗!今回のはひどいぞ・・・」

「・・・悪い。」

それだけ言うと、李斗は襖を閉めようとする。

「・・・待ちなさいよ、李斗。」

が、それをカオルは制する。

「カオル、俺は今話す気分じゃ・・・」

「その女だけ、部屋から出して。

李斗にとって障害物よ。あなた、邪魔よ。」

と、カオル。

「・・・障害物はいいすぎじゃない?カオル。」

と、白夜が言うと、

心結が

「カオルちゃん、ひっどーい。

私、物じゃないんですけどー。」

と、甘ったるい声で反論する。


「あんたは喋んないでくれるかしら。

・・・とっとと部屋から出なさい。」

「・・・ちぇっ。つまんないのー。

李斗、またねー」

「お、おう。」

心結は、布団にくるまれたまま、

部屋からのそのそと出る。

と、李斗の隣の部屋へと足を進み入れる。

「じゃー、私この部屋で生活しよーっと。」

「あんた、いい加減に・・・」

カオルの怒りが爆発する前に白夜が止める。

「ま、まぁ部屋は出たんだし・・・な?カオル。」

するとカオルは諦めたのか黙り込み、

心結と李斗に睨みを利かして、

その場を去る。

そして、その後も李斗と心結との仲はただただ

・・・猛スピードで縮まっていった。

傍から見ると、まるで

ラブラブのカップルみたいだった。


一方、音春とは顔を合わせない日が続いた。
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