女子高生が白狐の許嫁!?
数日後・・・

心結が1週間の旅行から帰ってきた。

そして、すぐに李斗の部屋へと入る。

その姿を見た音春は李斗の部屋の襖に耳を当てる。

と、2人の楽しそうな話し声が聞こえてくる。


その度に音春の胸はきつく、締め付けられる。

「・・・よし。」


音春は心を決め、襖を勢いよく開ける。

「・・・お、音春!」
「きゃっ!」

驚いて李斗の左腕にしがみつく心結を無視し、

空いている方の右手に腕を絡める音春。

「・・・音春、どういう」

「加賀美心結!気安く人のものに触らないで。

李斗は今、私の旦那さんなの。

ね、李斗?

だから・・・あなたに李斗は渡さないから。絶対。」

突然の音春の宣言に固まる李斗をよそに、

心結が音春を挑発する。

「へぇー。

だって、李斗ー。

じゃー、奪えるもんなら奪ってみたら?」

心結を鋭い目つきで見つめる音春。

音春を見下すように見つめる心結。

李斗の左右で今、メラメラと女同士の戦いが幕を開けた。
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