女子高生が白狐の許嫁!?
「動揺しすぎ。李斗。

ふふん、図星だな?

ハハッ!」

「・・・え。そんなつもりで。」

「だから、ちが・・・」

「李斗。帰った・・・。」

突然、中庭から見慣れた声が聞こえた。

目を向けるとそこには斉御司がいた。

「斉御司さ・・・」

言いかけて言葉を止めた。

顔にはいくつもの切り傷。

着物の袖には真っ赤な血。

白い足には 卍 の形の切り傷があった。

「その傷・・・大丈夫ですか!?

早く、治療しないと!

救急箱は・・・」

「・・・響くからあんま喋らないでくれ。」

李斗は着物から包帯を出し、

投げ渡す。

「ゆっくり休め。

湊叶。冬青の治療頼む。」

「おう。

・・・結果は、後で言うな。」

「わかった。」

「はーい。治療しましょーねー。

冬青。」

「・・・痛てぇー。

もっと優しくやれ。ヘタレ」

「はーい。我慢しましょーねー。」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」

斉音寺の悲鳴を聞きながら

音春と李斗は先を進んでいく。




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