女子高生が白狐の許嫁!?
それから10分

全てをカオルさんに喋った音春は目に涙をため、

また泣き出しそうになる。

「それでね・・・

それで私・・・」

「・・・もうわかったわ、

もう喋らなくていいから。」

カオルさんに優しく抱きとめられる。

カオルさんの体温はすごく暖かかった。

そして、その体勢のまま

「音春ちゃん・・・。

行くか行かないかは私は何も言わないわ。

あなたの意思だから。」

「でもね・・・

これだけは言える。」

そういうと、真剣な目つきで続けた。

「・・・みんなを支えたいって

音春ちゃん言ったわよね?」

「うん、言った。」

「支えるってことは

みんなの力になること。

みんなの役に立つこと。

自分の身を呈してもね。

支えるってことはそういうことだと私は思うわ。」
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