笑顔を持たない少女と涙を持たない少年


それは双子の姉妹というよりも、親友のような存在で。


そう思えるのは年齢が同じだということもあるかもしれないけど、きっとそれ以外にも理由があるだろう。


私はいい意味で、りぃとは親友のような関係だと思っている。


「マジで!ハンバーグやった~嬉しい~」


りぃは振り返って立ち止まったままの私を見ると、そう言って笑った。


その笑顔は、太陽のように眩しくて。


晩ご飯のメニューを聞いただけで心から嬉しそうに笑い、無邪気にはしゃぐ、りぃ。


その幸せの感情を表現するかのように、高く結ばれたポニーテールがピョン、と跳ねる。


ゆるくウエーブのかかった髪の毛には艶が光っているのが分かり、きれいな髪の毛はより一層輝いて見えていた。

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