笑顔を持たない少女と涙を持たない少年


「…笑えるわけないよね…こんなの」


何かに気がついた私。


声が震えて、続いて身体も震えだす。


悲しいとか、苦しいとか、その感情よりも。


ただ、悔しかった。


間違いではなかったかもしれない。


それまでの自分の行いがあるから、今の自分があるのかもしれない。


不真面目に生きるよりは、真面目に生きてきて、得したこともあるかもしれない。


でも。


悔しかった。

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