笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
俺の背後から、誰かの声がかかる。
俺はその声に反応して、後ろを振り返った。
そこにはいかにもやんちゃそうな男子生徒が数人固まって、俺をサッカーに誘っていた。
全く話したことのなかったヤツにいきなり話しかけられたのは、きっとサッカーの人数合わせのためだろう。
サッカーは、別に、嫌いじゃない。
身体を動かすのも気持ちいいと思う。
でも。
「いや、俺はいい」
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