笑顔を持たない少女と涙を持たない少年


きっと、怒られる。


私が3ヶ月間、一度も授業に出ていないことに対して。


むしろ今日まで、ずっと怒られなかったことの方が不思議だった。


私が授業を欠席し続けたのは、悪いことだ。


でも怒られることだと分かっていて、覚悟もしていた。


私の言い分も、しっかり伝えなくてはいけない。


今が、そのときだ。


私は顔を上げて、母親と向き合った。


「先生からは何度かお電話頂いていて、お母さんは信じて依美の様子を見ていたんだけど…変わらないようだから聞くわ、3ヶ月くらい前から…授業に出ていないみたいね」


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