笑顔を持たない少女と涙を持たない少年


それとも――


私の生きる、この世界?


もしかしたら、全てなのかもしれない――


「早く行こ、みぃ」


モヤモヤと広がっていく私の思考回路は、りぃのその一言で姿を消して。


自分の部屋を出ていくりぃの背中を何秒か見つめたあと、私も静かに部屋を出た。


変わらないものなんて、きっとない。


毎日、少しずつ何かは変化していく。


それはきっと、良くも、悪くも。

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