笑顔を持たない少女と涙を持たない少年
18年間ずっと、私はこの人たちのそばにいた。
その姿は年を重ねるにつれて、少しづつ大人になって。
きっと失ったものもあるし、変わっていったこともあったかもしれないけど。
変わらない一つの幸せは――ここにあった。
私の幸せのために、懸命に支えてきてくれた人たちが。
私を見て、嬉しそうに笑っていた。
「依美って名前、付けてくれてありがとう」
元気に、思い切り、笑った。
今度は、私が周りの人たちに恩返しをしていこう。
最高の、笑顔と共に。