今宵、君と月の中で。
彩加から連絡が来なくなってしまった時、最初は忙しいのかと考え、次に体調を崩したのではないかと心配になり、最後に不安だけが残った。
八月の最後の土日にある地元のお祭りには毎年必ず彼女と行っていたけど、不安を抱えながら誘ったメッセージにはやっぱり返事が来なくて、それどころか“既読”がつくこともなかった。
それでも、二学期の始業式の前日には勇気を出して【いつもの場所で待ってるね】と送ったけど、始業式の日に彩加が待ち合わせ場所に来ることはなくて……。
最後まで自分の置かれた状況を信じられなかった私は、ギリギリまで待っていたせいでチャイムが鳴る寸前に教室に着いた。
教室内の私への雰囲気は一学期となにも変わらなくて、私が教室に入った直後に大声で笑ったあの四人を見て、目の前が真っ暗になった。
「あれぇ? 松浦さん、今日はひとり?」
「いつもの友達は一緒じゃないの? あの子、早くに来てたみたいだけどー」
ケラケラと笑う声が耳を突き刺し、嫌な汗が背中を伝う最中に足が震え始めた。
しばらく教室のドアの前で動けなかった私は、たぶん担任の先生に注意をされて席に着いたのだったと思う。
そして、始業式のために体育館に行った時、さらに絶望感を抱いた。
八月の最後の土日にある地元のお祭りには毎年必ず彼女と行っていたけど、不安を抱えながら誘ったメッセージにはやっぱり返事が来なくて、それどころか“既読”がつくこともなかった。
それでも、二学期の始業式の前日には勇気を出して【いつもの場所で待ってるね】と送ったけど、始業式の日に彩加が待ち合わせ場所に来ることはなくて……。
最後まで自分の置かれた状況を信じられなかった私は、ギリギリまで待っていたせいでチャイムが鳴る寸前に教室に着いた。
教室内の私への雰囲気は一学期となにも変わらなくて、私が教室に入った直後に大声で笑ったあの四人を見て、目の前が真っ暗になった。
「あれぇ? 松浦さん、今日はひとり?」
「いつもの友達は一緒じゃないの? あの子、早くに来てたみたいだけどー」
ケラケラと笑う声が耳を突き刺し、嫌な汗が背中を伝う最中に足が震え始めた。
しばらく教室のドアの前で動けなかった私は、たぶん担任の先生に注意をされて席に着いたのだったと思う。
そして、始業式のために体育館に行った時、さらに絶望感を抱いた。