ホワイト・ライ―本当のこと、言っていい?

純に一応報告しておこうかと思って連絡する。こないだケンカして以来、返信が遅いし来ないこともある。


【純をつけてた年上の子に会っちゃった】

さすがにすぐ返信が来た。

【なんで?】

【偶然だけどね。謝られたよ、いい人だった】

【確かにしつこくもなかったよね、あの人】

【明日って時間ある? ご飯食べようよ】

【ごめん、しばらく予備校で忙しそうなんだ。大学も始まるし。結衣もそろそろじゃないの】

【私はまだ先だから時間あるし、お茶ぐらいは今度しようね】

【OK またね】


今までだったら純を誘って断られることなんてほとんどなかったし、 こういうやりとりも何十分も続くことがあった。


資格予備校の授業が始まってるし、彼とのデートで忙しいのかもしれないけど、そういうことがあれば喜々として話してきそうなのに。


私と距離を置こうとしてるのが伝わってくる。
< 143 / 207 >

この作品をシェア

pagetop