イビツな花火〜my story〜
「えっ?えぇー!?なんで?
そんなゲームやってるって聞いてない!」




「言ってねぇもん」





りゅう君の悪戯な笑顔がわたしの涙を完全に止めていた。





ねぇ、泣いてるって気付いてた?





「あー!そのゲーム知ってるってことは線香花火初めてじゃないでしょ?」



「初めてじゃないよ」




「嘘つきぃ〜」




「お前のことだからオーバーリアクションとると思ってさ。そしたら想像通り」






意地悪なんだか優しいんだか…




りゅう君は立ち上がって智也とゆうのとこに行き何か言って戻ってくると、
わたしに
「寒いから帰る」
そうボソッと言って無表情のまま去って行った。






不思議な人。
智也とゆうの友達とは思えないくらい、クールで謎めいたよくわからない男の子だった。





「線香花火して終わりにしようぜ!」


りゅう君の背中を見送るわたしにゆうが言った。





「わぁぁい♡火付けて♡てかさぁ、あの人不思議な人だね」


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