イビツな花火〜my story〜
ボーッとしながら2人と向き合って座る。
食欲のないわたしを前に、カレーパンを頬張るみぃは言った。



「ほいで、亜由菜的にはどうだったの?
話し合わないなぁ〜とか感じてたの?」







「話しが合わないってさ、どういうこと?」



「そこ?!」



「話って合う合わないで何が違うのぉ?
合わないとつまらないって…どういうことなのぉ〜」


再び目からはポロポロと涙が溢れ出す。



お弁当を食べていた麻耶が目をパチパチさせながらわたしを見つめている。



「やっぱりさぁ、趣味や興味あることは同じ方が話が盛り上がるとは思うけど。
ねぇ麻耶?」



「あっ…うん!みぃが言った通りその方が話してて楽しいかもしれない。」




「そっかぁ……
確かにこう君がする話は、
ドラマや映画の話
趣味のバイクの話…多かったなぁ。
でもその日の出来事とかもたくさん話してくれてたよ。基本的にわたしは聞き役だったし…楽しく聞いてたんだけどなぁ。」





「亜由菜ドラマも映画も全く見ないもんね…」



ボソッと麻耶がつぶやいた。



その隣、みぃが首を大きく縦に動かして何度も頷く。



「私達が勧めても、クラス中…世の中の殆どが見てるような話題のものも知らないよね。」



「だってさぁ、興味ないんだもん。
それに、みんなが見てるからってわたしが見たいって思わなきゃ見なし、みんなが好きって言ってもわたしが好きじゃなきゃ好きじゃない。逆に……みんなが嫌いって言ってもわたしが好きなら好き」



「うん。それが亜由菜だもんね!
でもさ、それが彼氏でも合わせようとか、同じものに興味もったりとか…ないの?」





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