天使か悪魔か


なんだか薄っすらと思い出す。
あともう少し…あともう少しで思い出せそう!


ってところで控えめにりーくんが話しかけて来る。


「愛…そろそろ授業行かないと…」


もう授業が始まってる時間になっていたようで、周りには私たち以外誰もいない。


りーくんも先に言っててよかったのに。


「空、詳しいこと後で詳しく聞かせてね!」


そう言い残し、教室に向かった。




教室の前に着くと中から先生の声が聞こえて来る。

ガラッとりーくんが開けた途端


「おい乃木…俺の授業中断させるなんていい度胸だな?

舐めてんのか?」


京ちゃんの声が聞こえた。
りーくんに続いて私も入る。


「京ちゃん、何か言った?

あれ…してほしいのかな?」


たぶん今の私は相当黒い笑顔なんだろう。

京ちゃんはみるみる青くなっていく。


「あっ、そうだ愛!
今日はもう帰っていいぞ!
ゆっくり休め!」


「ふーん、そうやって私の事帰らせようとして…

まぁいいや、帰るわね」


そう言って今日は帰った。
空にいろいろと聞かなきゃいけないしね。
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