天使か悪魔か

「まぁそう急がないで?

今日はとーっても楽しい事を用意してあげたんだから」


リーダー格らしき女子がそう言った直後、後ろから気配を感じると思った瞬間ハンカチで口を押さえつけられた。


油断していた…力が強すぎて振りほどけない。


いくら喧嘩が出来たって、女の私では男の力に敵わない。


どんどん力が抜けていく。
多分薬を盛られたのだろう。


遂には地面に座り込んでしまった。


「本当にこの子いーの?」

「超可愛いんですけど!」

「こりゃ大当たりだ!ラッキー」


男3人が話している。


「好きにしちゃっていいわよ」


「美咲良かったじゃん。
男好きだから丁度良いんじゃない?

それに、こいつらも族の人間。
夜蝶や白龍みたいにね。

族の人間。好きなんでしょ?」


油断しすぎていたのかもしれない。

さっきのみんな様子からこんな事が起こるという事を少しでも予測する事は出来たはず。
これは完全な私のミスだ。
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