天使か悪魔か
だんだんと意識が薄れていく。
いやだっ…怖い…
お願い、助けて
「お前たちさ、何してんの?」
聞き覚えのある声が聞こえた。
これは…空?
そこには空がいて隣には美華までいる。
そして、私の元には桜吏が駆け寄って来ていた。
「な…んで、桜…吏が…いる……の?」
過呼吸の今、声を出すのがやっとの状態。
「それは後で教えてあげる。
それより…」
桜吏は立ち上がりその場に居る全員の顔を見渡す。
「あなた達は自分がどれだけの罪を犯しているのかお分りですか?」
丁寧な言葉遣いとは裏腹に桜吏が今まで聞いたことのない低い声で話しだす。
殺気も混ざっていて、令嬢の人達は今にも気絶しそう。
「はぁ?あんた何なの!」
「そんなの知らないし!
別にこんな奴、どうしたっていいじゃん!」
レディースの人達はなんとか殺気に堪え反論する。
「私の友達なんだけど?
いつも言ってるでしょ?
こんな奴 なんて2度と言わないで」
「俺の大事な妹なんだけど〜」
美華と空の地雷を踏んでしまったらしい。
さらに殺気が増し、すでにその場にいる全員の顔が青ざめながら引きつっていた。