天使か悪魔か
当たる寸前で拳を手で止める桜吏。
瞬間に満面の笑みになる。

桜吏はこの瞬間を待っていた。

いくら世直しだからと言って何もしてない相手には手を出せない。

だから向こうから仕掛けてこなければいけない。


桜吏は私と違って正体を隠してる訳でもないからこっちの世界、組の中では有名。

だからフードで顔を隠して近づいてくるのを待っていた。

私はバッチリカツラやカラコン付けてるから大丈夫!


男達はあっという間に桜吏に倒され何か言われていた。

少し距離がある所にいる私には桜吏の声は聞こえない。


私の元に帰ってきた桜吏はスッキリした顔をしていて晴れ晴れとしている。


なのに発言が怖い…
それになんか怒ってる??


まさか!
ストレスでも溜まってるんじゃ…



原因って…私かな??


「お、桜吏!

もしかして、ストレスとか溜まってる?
それに私怒らせる様な事しちゃったかな?

何かあったらいつでも私にいってね!

それに疲れてるなら、私のお世話係も休んだって…


「愛、急に何いってるの?
ストレスなんてないし、愛に起こる訳ないだろ?

今日は疲れちゃったのかな?
もう俺スッキリしたし、そろそろ帰ろうか!

愛は明日も学校あるしね」


あれ?
疲れてるんじゃなかったのかな?

でも他に思い当たらないし…
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