となり。












「帰れよ…風邪感染るだろ?」

「あ、いや…でも〜」

「帰れって」



人がここまで運んでやったのに何さー!!!


…病人になってる人にそんなこと言えないけど。


私、病人放っておけるほど性格悪くないし。



「あっ、ちょっと待ってて!」

「……は?」



キッチンを借りて水を出す。


制服のポッケからハンカチを出して冷やした。



「よしっ!先生、せめてこれ乗せて寝てて!
もう帰るから!」

「…分かったよ」



先生のおでこにそっとタオルを乗せる。



「そういえば…お前、春休みの課題…」



ピーンポーン……



「え?!ちょっ、誰か来た?!」

「…誰も呼んでない。…宅急便とかじゃん…出ないでいい」

「あ、うん…」



「おーい、俺だけど碧いねーの?」



…?!


この声…どっかで聞いた気がするんだけど…。



「やば、田所だ」

「たどこ……、ころちゃん?!」



え、待って?何でころちゃん?!


やばくない?この状況…!!













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