ホラー映画
ミキの殺人衝動。
この狂気は一体どこから出ているんだ。

怖い。

体が震えるのが分かる。この狂気にのまれそうになる。ミキが早口で話しかけてきた。目は映画の画面に向けられたままだ。

「ユウにもこの狂気がある。だから今、あたしが何を話してるのか分かるの。ほら、カナとアミはあたしとユウが話してるのに気づかない。二人には狂気がないから」

何を言ってるんだ。ユウは言っている意味が分からなかった。

「ユウに狂気があるとしても、それはとても少ない。あたしに比べたらね。この映画には……」
「ひっ……!」

ユウは見てしまった。ミキの後ろに何かいる。



お前は何なんだ。

誰だ。

誰なんだ。
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