サプライズ★フィナーレ
衝撃の事実
__ 誰かが、私の名前を呼んでいる。

……翔? でも眠い……このまま眠らせて……。

指先で柔らかく触れながら、頬にかかる髪を耳に掛けてくれるのが堪らなく心地良くて、ふと唇が緩むの。

そのまま眠りに落ちて行きそうになる直前、すぐ目の前に気配を感じてハッと目を開けた。

翔のド・アップに目を見開いて見つめると、いきなりフーッと息を吹き掛け笑い出すから、その頬を平手で押し返してやる。


「いつまでもこんな所で寝てんな。翼も部屋戻ったぞ。上で寝ろ」


そしてオデコをパチン。

……せっかく最高の気分で、うつらうつらしてたのに。


「……何だよ?」


「……どうせ優しい翔輝君は、翼をお姫様抱っこして、華麗な王子様のように連れて行ってあげたんでしょうね」


羨ましい限り。

どうせ翔は、重い! 甘えんな! よね。
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