サプライズ★フィナーレ
まさにヘビに睨まれたカエルのように、俯いて小さくなっている私。

どうしよう? 早く逃げたい。

……でもここは、素直に謝らないと。

でも怖くて顔上げられない……
でも言わなきゃ。


「ごめんなさい」


私は、膝の上で手のひら握り締め、俯きながら
はっきりと謝ってみせた。

けれども無言のまま微動だにもしない翔に、私は覚悟を決め、顔を上げると……
案の定、無表情で仁王立ちのまま私を見下ろしていた。


「ふ~ん、白馬の王子様ね。……お前、翔輝のことをずっと待ってたのか? 翔輝の為に、大事にだ~いじに処女守ってんのかよ」


「何バカなこと言ってるの? そういう意味じゃないし」


もう、何勘違いしてるの?

そんなに睨まないでよ、違うのに。



< 156 / 558 >

この作品をシェア

pagetop