サプライズ★フィナーレ
「何、気取ってやがるんだか」


あら? 十五秒ともたず。

でもいつもの翔らしくて、ホッとする。
私は、多忙な翔に三日ぶりに会えた嬉しさから、まるで胸からピンクの花が舞い上がる感覚に満たされていた。

そんな私を見て微笑む翔も、同じ想いと感じ取れるのが、何よりも嬉しい。

幸せ彩る二人に、言葉はいらない。

翔を見つめながら軽い足取りで歩み寄ると、両手を白いパンツに突っ込み壁にもたれていた翔は身を起こし、私の耳元に、爽やかな柑橘系の香りと共に唇を寄せてきた。


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