サプライズ★フィナーレ
でもしないのは、翔が私を限りなく愛してくれているから。

まだ戸惑いの中、さ迷う私の気持ちを尊重してくれているから、週末も私一人帰して先に寝かせてから部屋に戻って来た。

そうでしょう?

きっと触れたら最後……
その熱い情愛を止めることなど出来ないから。

でもそばにいたい……
でもまださ迷い続けている私。

わかってる……わかってるけど、このまま触れずに帰れない。


「エリ……来てくれてありがとう。俺も会いたかった。ほんの数時間前に顔見たばっかだけど、超ムカつくくらいにさ、一秒でも長くエリといたい。だからありがとう。けど今夜は、マジ送れない。今の俺、お前の昔の……あーっ! ムカつく。マジ無理矢理にでも、お前は俺のモンって印、刻み付けてやりたい心境だ。だから早く帰んな。……これ以上、俺を刺激するな。……帰せなくなる」


そんな甘い本音……
そんなの聞いたら、もう帰れない。

私だってそばにいたい……
一秒でもいいから長く一緒にいたい。


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