サプライズ★フィナーレ
「いくら血が繋がらないからって、世間から見れば近親……あまりに非常識じゃない? ずっと何十年も兄妹として暮らしてきたんでしょ? 普通の常識ある人達なら嫌悪感感じると思いません? 確実にブランドのイメージダウンに繋がると思うけど。ましてやレディースを立ち上げようって時に信じられない。女は、一度嫌いになったらおしまい。いくら翔さんが素晴らしい物を作り上げても正当な評価はしてもらえない。全て無駄になる。翔さんは、服だけでなく翔さん自身を好きな女性ファンも多い。確かにあなたは、綺麗でスタイルも良くて品もあるし、普通の恋人なら周りも認めざるを得ない。でも義理とはいえ、妹であることに変わらない。あなたとの結婚が、翔さんの輝く未来を奪うと思わないの? きっと翔さんに後悔させるとも。……本当に彼を愛してるなら、諦めるのが彼への愛の証と思うけど。私なら身を引く。本当に翔さんを愛してるならね」


「……」


私は、完全に血の気が引いて、何も言い返せなかった。

頭の中は真っ白になり、体中から力が抜け落ちていくようだった。

立っているのが、やっとの状態だった。

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