サプライズ★フィナーレ
翔は、布団の上から私の頭を掴み、揺らしまくった。


「やめてよ! ……初めてなんだから……翔が、初めて……」


また両手で翔の手首を掴むけど、すぐに力強く外され、逆に私の両手首が耳の横で捕らえられ
、真上に顔が近付いた。


「お前なぁ、完璧ウソってわかる……超ムカつくこと思い出した。俺、お前が学校でkissしてんの見たことある」


えっ!? ほんとにっ?

驚きのあまりガバッ! と布団から顔を出すと、翔が目の前から超不機嫌な顔で見下ろして
いた。


「確か十九の時、モデルコースの奴と放課後屋上でさ。……マジ殴り倒して屋上から突き落としてやりたい衝動に駆られたぜ」


最悪……
一番見られたくない人に見られてたなんて。


「お前、超つまんねー顔してやがった。すぐ離れたけど、また強引にされて仕方なーくって感じでさ。お前、あいつの……ま、いいや、もう過去のことだ」
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