サプライズ★フィナーレ
「ったく、お前は……。これだから目が離せないっつうの。……マジ、ポケットに入れて歩きたいぜ」


……その笑顔も反則。

そのとびきり春色の笑顔は、彼女だけに使うモノ。

妹なんかに使っちゃダメ。

いたたまれなくなった私は、慌ててパンプスに右足を入れようとする。

すると先に靴を手にした翔が、ゆっくり丁寧に履かせてくれた。


「どうぞ、シンデレラ。……ピッタリだな、さすが俺」


「デザイナーの手って、靴のサイズまでわかるのね」


実はこのパンプス、翔からのクリスマスプレゼント。

サイズ合わせしてないのに、特注のようにピッタリ!


「バーカ! なわけないだろ? ……俺が、お前のこと知りつくしてるからじゃね?」


また人が聞いたら誤解するようなこと、サラリ言うんだから。



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